あの日のネットスケープ,になるべき素質を持つブラウザの登場。あと,もう少し。
quote:モジラ・プロジェクトのブラウザ,ファイアフォックスが多数のメディアで取り上げられている。だがファイアフォックスはIEの代替の最良の選択肢として,批判する人が見当たらない。ファイアフォックスはよいブラウザではあるが,あって当然の批判をも免れている。100%有効なHTML・CSSコードでファイアフォックスがきちんと表示できないものもあり,その点ではIEに見習うべき点がある。
ウインドウズで使うファイアフォックスも,マックOS Xで使うファイアフォックスも,すぐに,ぉゃっ? と思う点は同じだ。どちらもウインドウズのIEやマックOS Xのサファリのような定番のインターフェイスでないため,どこか動作がもっさりとしている。異なるインターフェイスを使っているから,いろんなOSに移植はできるんだけど,代わりにそのもっさりがついてくる。それを許せるのならたいした問題ではないんだけど,そのもっさりに難癖をつけたい人も多い。もともと,よそ者であることは強みにもなるけど,弱さにもなる。それは,仕方ないこととして諦め,ほかのすべてを補っていくことで,定番を上回れる道を作るべきだ。
記事でも述べられている通り,特にCSS周りではファイアフォックスで表示が崩れることが多い。本当にファイアフォックスがIEの代替ブラウザということを売りにするのなら,IEで表示されるページは問題なく表示しなくてはいけない。たとえ,間違ったコードであっても。ほとんどのウェブを作っている人はIEでしか表示を確認していないし,いくらファイアフォックスの表示の方が正しいと主張しても,9割以上の人のブラウザできちんと表示されているのでは,理不尽に感じても空騒ぎにしかきこえない。最高の代替ブラウザ,という売り文句を捨てるか,ページ表示ではIEに倣うべきところは倣うか,どちらかが必要だ。そして,ファイアフォックスには,勝って欲しい。そのために,いまは倣うことも必要なのだ。
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